色々な仕事を経験してきましたが、ITエンジニアは本当に向き不向きがはっきり分かれる仕事だと思います。プログラミングのことも全く知らない文系出身者がITエンジニアになる際は、特に注意が必要です。
「文系出身者にとってエンジニアの何がきついのか?」について、経験をもとに具体的に解説します。
ロジックが理解できない
早速専門用語のようなものを出してしまいましたが、プログラミングやPCの設定などでは、「なぜこう動くか」を理解できないといけないのです。
「言われた通りにプログラミングしたら動いた、見本をコピーしてちょっと変えたら動いた。だけどなぜ動いたかを説明しろと言われてもわからない」という状態に文系出身者は陥りがちです。
というのも、「なぜこうなるか」という基礎が身に付いていない状態で早々にプログラミングに挑戦したり、そもそもロジックを理解することが得意な脳の作りではなかったりするためです。
プログラミングは数字を扱うのと似ています。ゴールまでの式を立てて、必要な要素を組み込んでいって、さあこれで完成するはずだ!というイメージをもって取り組む必要があります。ゴールまでの道のりを何パターンかイメージできないと、作りたいものがいつまで経っても完成しません。
もちろんどんな仕事も経験を重ねれば慣れていきますので、始めのうちはちんぷんかんぷんでも、一生懸命にやれば半年ほどで多少プログラミングのことを理解できるようになります。
それでも文系の方の中には、数字に苦手意識があったり、細々としたものを積み上げていく作業が苦手だったりする方も少なくないと思います。
そういった方は、エンジニアになりたいと思ったときに、まず毎日自宅でプログラミングに取り組んでみて、1ヶ月間投げ出さずに続けられるか、そして学んだプログラミングを人に説明できるかを試してみてください。
一流エンジニアを目の当たりにしたときの挫折感
活躍するエンジニアはとにかく知識豊富で、すさまじい集中力があります。こうした方々は、もともとゲームやパソコンやプログラミングなんかが好きなんです。
彼ら彼女らは、IT関係で気になったことは勉強したり情報をキャッチしたりして、自分なりに色々試しています。ポテンシャルもあるし10代などの早いうちから努力もしている、そんな人はITの世界にごまんといるんです。
入社後には、こうした天才・スペシャリストのようなエンジニアとたくさん出会います。エンジニアのスキルは年齢と関係がないので、年下で圧倒的な知識・スキルを持つ人も現れます。すると「あ、文系出身の自分には無理だ」と感じることがあるんです。
ここまで一生懸命になれないや、そんなに仕事を楽しめないや、この人には一生追いつけないや、と感じてしまった瞬間、エンジニアを辞めようかなと思ってしまうんです。
文系出身でエンジニアとして活躍できる人とは?
もちろん文系出身者でもエンジニアとして活躍できる人もいます。企業によってはプログラミングのクセがついていない未経験者を求めていたり、文系の方こそエンジニアに向いているから大歓迎というところも多々あります。
文系がエンジニアに向いている理由として企業が主に挙げているのは、「プログラミングは順序立てて作っていくことが大事だし、エンジニアもお客様とのやりとりがある。だからこそ、文系の人は相手に物事を伝えることに長けているので向いている」というものです。
個人的にはこうしたことに加えて、やはり「IT・プログラミングに夢中になれるか」が何よりも大事だと思います。
いくらスタート時点で優秀なエンジニアに差をつけられていたとして、努力次第ではその人達を追い越すことだって可能です。そのためには、夢中になって工夫しながら仕事に取り組むしかありません。また、どうしてもエンジニアとして成功したいという意欲も必須です。
「エンジニアってかっこいいから」「これからの時代需要がありそうだから」という程度の意気込みでは、今回ご紹介したように、途中でエンジニアはきついと感じてしまうのではないでしょうか。
ITエンジニアにも色々な種類があるため、目指す方はこちらの記事もご参考ください。
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