「転職したものの、思っていた環境と違った…1年目だけど辞めたい…」ということもありますよね。しかし、転職してすぐに辞めてしまって良いものかどうか悩みどころだと思います。
転職先を1年目で辞めると今後どのような影響があるのかについて、企業の採用支援を手がけている筆者が解説します。筆者自身も転職先を1年目で辞めたことがあり、そのときの経験もお伝えしたいと思います。
1年目でやめると次の転職先が見つかりにくい
みなさんも承知のうえだと思いますが、転職先を1年目で辞めた場合、次の転職先の選択肢が狭まります。職歴は採用担当者が重視する項目の一つで、「まだ転職して1年も経っていないのに、また転職？」と疑問に思われてしまうのです。
転職先を1年目で辞める場合、ステップアップのためではなく、その環境から逃げるためだろうと採用担当者に思われてしまいます。すると、「うちに入ってもまた辞めるかも」となり、書類選考で落とされるケースも少なくありません。
筆者自身、転職先を1年目でやめたときには、ほとんど書類選考に通らず、結局半年ほど転職活動に費やしました。
ただ、そのほかの職歴・スキル・年齢などももちろん検討材料となるため、チャレンジしてみることはけっして無駄にはならないと思います。
“1年目で辞めた”という職歴がずっと付いて回る
めでたく転職に成功した場合も、職歴はずっと付いて回ります。また次に転職をしようと思ったときも、「あれ、あなたこの会社を1年目で辞めていますね」と採用担当者につっこまれます。
あえて職歴に書かないなんてことはできません。雇用保険などの手続きの際に、「この人が言っている職歴と合わないぞ」とバレてしまい、入社前から信用を落とすことになります。
転職先を1年目で辞める場合には、職歴として残るということを自分自身で受け入れておかなければなりません。
辞め癖・逃げ癖がついてしまう
個人的にはこれが一番の問題だと思います。
「転職先を1年目でやめたけれど、なんだかんだ希望するところに転職できた。また辞めても大丈夫」
「この会社もなんか違うな。また新しい会社に転職したいなあ」
と、心のどこかで思ってしまうものです。「自分はそうはならない、大丈夫」と楽観的に考えている人こそ辞め癖・逃げ癖がつきやすいです。一度ついた辞め癖・逃げ癖はそうそう直りません。誰かにガツンと言われても簡単には直らないのです。
とはいえ、我慢して今の環境で働き続けて、心や体を壊してしまってはいけませんよね。
今どうしても耐えられない環境にいるのなら、転職は自分を守る手段になります。自分の辛い環境をわかってくれる会社もきっとあるでしょう。大切なのは、繰り返さないことです。今の会社を1年目で焦って辞めて、テキトーに選んだ会社に転職したところで何の意味もありません。
短期間での転職を繰り返さないために、最適な転職先を慎重に選ぶことはもちろん、自分自身を見つめ直す姿勢も大切です。
まとめ
転職先を1年目で辞めたい…と感じている方に向けて、今後起こりうる影響を3つ挙げました。
できれば新たな転職先を見つけてから、今の会社を辞めたほうがいいと思います。とりあえず辞めて転職活動に集中しようと思っているとリスクが高いです。転職先を1年目で辞めた場合、なかなか次の転職先が見つかりにくくなります。
辞め癖・逃げ癖をつけないためにも、今の環境でできるだけ長く働けるといいですが、心や体を壊してしまってはいけません。今の会社で配置転換などを相談してみるのも手です。「何を取るか」を自分自身の責任で決めて、後悔のないように行動に移してほしいと思います。
