中途でも新卒でも、給料の数字だけに釣られて応募していませんか?
甘い言葉に誘われて楽な仕事だと勘違いしていませんか?
「未経験でも月給30万円もらえるんだ!しかも賞与も年2回あるし、自分なりに結構自由にやらせてもらえそうだな〜」
なんてワクワクしていたら、実際には毎日2時間残業しても残業代は0円。賞与制度はあるけどここ数年は支給実績なし。しかも休みは週1日だけ。さらに自由度が高い反面大した教育もなく成果だけは求められる…など、思っていた内容とのギャップが激しいことも珍しくありません。
情報を隠している会社の求人は見分けられません。ただ「騙された!」なんて思いをしないための予防はできます。就職で失敗したくない方は、求人を見る際は以下の点に注意してみてください。
給料だけ見てない?トータルのバランスが大事
たいてい、福利厚生・待遇欄に昇給・賞与・手当などの項目が載っています。企業によって書き方は様々ですが、気をつけていただきたい表現をご紹介します。
大事なのは給料・昇給・賞与・手当のバランスです。年間を通じてどれだけの収入になりそうか、自分にメリットがあるか、そういった観点で条件面を見てみましょう。
昇給
「昇給:年1回(4月)」と書かれていた場合、4月に必ずしも全員が昇給するという意味ではありません。
「昇給タイミングが毎年4月にあるよ」という意味だったりします。(全員昇給の場合は「※毎年全員昇給しています」などの追記があることが多いです。マイナスなことはあえて書きませんが、プラスな要素はどんどん求人に書き込んでいきます)
「給与改定」についても同様です。こちらはちょっとマイナスの意味も含んでいます。「給与改定:年4回」とあれば、ある人は年4回昇給するし、ある人は年4回減給されるし、1年中全く給料が変わらない人もいる、と解釈できます。
賞与
「賞与:年2回(7月・12月)」にも注意です。(私もこの手に引っかかったことがあります)
この表記のあとに「※20XX年実績年2ヶ月分」など追記があれば、夏と冬を合わせて月給の2ヶ月分の賞与がもらえたんだなとわかります。
ただ追記がない場合、“制度はあるが支給するかどうかは不明”ということも。入社してボーナス楽しみですねと先輩に話しかけたら、そんなの俺もらったことないよと悲しい答えが返ってくる可能性も…。
手当・福利厚生
「住宅手当月X万円」など書いてあっても「規定あり」の場合も。
実は会社から2駅以内に住んでないと支給ナシや、会社の決めた社宅に住まないと支給ナシなどあります。また「家賃最大50%当社負担」なども“最大”という表現に注意が必要です。
また、手当がたくさん書いてあってもよくよく読んでみたらどれも当たり前の制度だったり、使う機会がなさそうなものばかりだったり…なんてこともあります。
その他、やたら社内イベントを推している場合もちょっと注意しましょう。正直会社のイベントにそこまでお金かける?という企業も存在します。(花見もBBQも屋形船も貸切パーティもクリスマス会も毎月の飲み会も盛りだくさんで楽しそう!やる気出る!と感じる方は良いですが)本件については完全なる主観ですが、税金対策で季節ごとにやたらイベントして豪華景品を用意するくらいなら、給料やボーナスでそのお金を分けてくれたらいいのに…と感じてしまいます。
残業代
現在は「みなし残業代」を月給に含む場合には、その旨の記載が必須となっています。「月給30万円 ※45時間分のみなし残業代7万2000円以上を含む」といった記載の場合、月45時間残業しても、その月にもらえる給料は30万円です。(もちろん手取りだともっと減ります)
逆に月給25万円の企業でも、残業代を1分単位で全て支給する場合など、同じ残業時間でも先程の企業よりも収入が多くなったりします。
目に入った数字だけで「こっちの方が給料いいじゃん」とは言えないのです。
年収例
「500万円/25歳(入社2年目)」といった年収例があった場合、あくまでも例なので誰もが2年目で500万円もらえるわけではありません。
営業成績が非常に優秀でインセンティブをがっぽりもらっている方を切り取って、年収例として挙げているだけかもしれないのです。
過度な期待をして入社後に騙された!なんて言わないように注意しましょう。
毎週きちんと休めそう?休暇制度も要チェック
求人のややこしいと思う表現の1つが、休日休暇の記載です。完全週休2日制と週休2日制は全く違います。さらには完全週休2日制でも「会社カレンダーによる」なんて追記があれば要注意です。入社後に「土日休みじゃなかったの…」なんてならないように気をつけてください。
それぞれの休日の意味
■完全週休2日制→毎週2日必ず休みがあります。土日など書いてあれば、全ての土日が休みです。
■週休2日制→毎月どこかで週2日休みがあります。それ以外の週は1日休みだったりします。
■シフト制(月x日)→曜日は決まっておらず、シフトを組んで毎月x日は休みが確保されています。
「会社カレンダーによる」はイレギュラーあり
例えば「完全週休2日制(土・日) ※会社カレンダーによる」と記載があった場合、基本的には毎週土日休みだが、たまに会社イベントなどで土日休みじゃないこともあるという意味を持っています。
この記載方法は本来NGかと思いますが、まだ続けている企業もあるのが現状です。
休暇制度は活用できそう?
基本的には大丈夫かと思いますが、場合によっては制度はあるが活用実績がないので取得できないということも。産前産後休暇、育児休暇、介護休暇など、将来必要になったときのためにも生きた制度なのかどうかは確認が必要です。
気になることは面接で疑問解消!
いくら内定がほしいからといって、お金のこと・働き方のことは曖昧にしてはいけません。例えば産休・育休が取れないと後から知って、結局会社を辞めざるを得なかった、なんてことにもなりかねません。
まともな会社であれば、制度の活用のことだけでなく、お金のことも嫌な顔せずに正直に答えてくれます。気になった点があれば面接で「賞与はどういった基準で支給されるのでしょうか?」などちらっと聞いてみましょう。
まとめ
今回は就職で失敗しないために求人で見るべきポイントの「条件面」についてご紹介しました。気になる求人がありましたら、今回ご紹介した点を考慮しつつ応募していただくと良いと思います。
条件面以外にも、仕事内容の記載でチェックするべきポイントなど、別の機会にご紹介させていただく予定です。